最終更新日 2024年10月17日 by dolmen
雛人形選び
女の子が誕生し、初節句には雛人形を購入するご家庭が多いです。
雛人形には、女の子の健やかな成長や願いを込める意味合いがありますので、ご姉妹がいても女の子が誕生するたびに新しい人形を用意することが大切です。
毎年飾るお雛様ですので、満足できるものを選び長く愛用したいものです。
●どれぐらいの大きさにするか
住宅事情もあり、伝統的な7段飾りを飾るご家庭は少なくなってきましたが、どのくらいの大きさのお雛様にするかは大切なポイントです。
省スペースタイプで収納箱を利用できる5段飾りや3段飾り、親王飾りは新しいお雛様としても人気があります。
長く良い状態で保存するには、1体1体をそれぞれ別の箱にしまうことが重要です。
収納タイプでは、無理なく収納でき、人形同士が押し合ったりしないかをチェックします。
収納に問題ない方でも、大きなサイズのお雛様を購入される方は間口の大きさや収納場所の確保をしてから購入するようにしましょう。
ガラスケースに入っているお雛様もありますが、ホコリや子供の手から守ることができ、そのまま収納できるので手入れは簡単です。
お人形の収納に最適なのは、高温にならず、湿気が少ない場所です。
お人形の数が増えれば増えるほど、手入れや収納が必要になりますのでその点を考慮して購入することが必要です。
●雛人形の顔のタイプ
購入するタイプのサイズやお人形の数が決まったら、いよいよ人形選びをします。
お人形の顔は職人によってそれぞれ特徴があります。
大まかに分けて京雛と江戸雛の顔立ちがありますが、上品で公家のような顔立ちは京雛で、目が大きく現代的な顔立ちは江戸雛の特徴です。
どちらも素敵ですので好みで選んでください。
最近でも木目込人形の人気があり、愛らしい表情をしています。
顔を見てみると、職人が手づくりした顔と型から抜いた顔の2種類があります。
石膏を型抜きしたタイプは価格もリーズナブルで中国製のものもあります。
彫り込んで胡粉を塗った顔は、まぶたや口といった細部まで細かい手が入っているので是非しっかり見てください。
手や足は型抜きという場合もありますが、手足も職人の手で作られたものは、鋭く切り込まれ職人技を感じます。
こだわりたい方は職人の手作りでできているものを選ばれるとよいでしょう。
●衣装の繊維について
お雛様が着ている衣装には、絹をはじめ、化学繊維と絹が混ざったものや全て化学繊維でできているものがあります。
絹が100%の生地を正絹といいますが、絹を使っているというだけでは一部分の可能性もありますのでしっかりと衣装を見てください。
化学繊維の特徴としててかりやごわつきがある一方で、正絹にはなめらかな光沢と柔らかさがあります。
絹で作られた衣装には、古典柄や金粉金箔で華々しい生地、細かな刺繍が施されている生地など様々です。
お雛様自体の魅力があれば、衣装はそこまで派手でなくとも十分に魅力的なものになります。
材質や裁縫などをしっかりとチェックしてよいものを選びましょう。
●小道具や大道具の選び方
お雛様に欠かせないのが小道具です。
お雛様の持っている扇子の素材は紙ややプラスチックなど様々な素材で作られています。
お雛様の持つ扇子は、閉じることができるかどうかやお内裏様が腰に差している刀が抜けるかどうかなどは小道具の中でも違いが出るところです。
職人が作っているものの中には、扇子の絵も手書きの柄が施されていることがあります。
細部もしっかりと作られているのが雛人形としては品質の高いものになりますが、そこまでこだわらないという方は顔や衣装などよく目につくところを重視するようにしましょう。
お雛様を引き立てる大道具として、ぼんぼりや屏風があります。
金屏風はシンプルなものを選ぶことが多かったのですが、親王飾り用に凝ったデザインの屏風も登場しているので、購入するタイプの雛人形に合わせて背景を選ぶことが大切です。
ぼんぼりは、木や竹など様々な素材でできており、電気も電池からLEDライトまで利用に合わせて色々選べます。
段数が増えれば増えるほど、大道具も増えていきますので必要な費用も上がりますが、大道具は引き立て役ですのでまずは必要なもののみを揃えるとよいでしょう。
女の子が誕生する予定がある方は、増える人形などを考慮して選んでいくと失敗がありません。
●値段について
雛人形の購入は祖父母から費用をもらうことが多いですが、一般的には親王飾りで10万円前後、5段飾りで20万円前後で購入できます。
職人が作り手の込んだものですとさらに価格が上がることがありますし、インターネットで手軽に買えるものも販売されています。
ご家庭のニーズや収納に合わせ、気に入ったものを選ぶことで、お子様が大きくなった時にお雛様を購入してくれた意味を知り、喜んでもらえることでしょう。
実際にお雛様を販売しているお店を訪れ、お人形の顔や衣装などを比較してみてください。
このような手順で候補を絞っていくと、どのような人形を買えばいいべきかわかるようになります。