最終更新日 2024年10月17日 by dolmen
キャリオクとは、SBヒューマンキャピタル株式会社が提供している転職サービスであり、自分のキャリア(経歴)を元にオークションを行い、それを見た企業側がオファーをするという仕組みになっているのが特徴です。
名称の由来は、「キャリア」と「オークション」を足して短縮したものだと言えます。
またこの転職サービスは、業界初のオークション制度を導入したことや、CMに有名芸能人を起用したことで現在話題になっていると言えるでしょう。
キャリオクと従来の転職サービスの大きな違い
キャリオクと従来の転職サービスの大きな違いは、何と言っても自分のキャリアでオークションをするという点です。
従来の転職サービスというのは、自分の経歴や希望に合った企業を紹介してもらうなどして、自分で面接を申し込むのが普通です。
そして申し込みをすると、企業側が求職者の選定を行って、実際に採用するかどうかを決めます。
従来はそれが当たり前であり、そのやり方に対して疑問を持つ人もあまりいなかったかもしれません。
しかしこの転職サービスの場合は、自分の経歴であるキャリアを元にオークションをすると、企業側からオファーが来るという全く新しいやり方になります。
つまりこれは、従来のものとは、採用に関するアプローチの仕方が真逆になるということであり、それが最大の違いになると言えるでしょう。
キャリオクが開発された背景
そもそもこの新しい転職サービスが開発された背景には、現在の日本の就職市場が関係していると言われています。
かつての2000年前後は、いわゆる就職氷河期と呼ばれている時期であり、就職難が大きな社会問題になりました。
ですが現在は、少子化の進行などによって状況が変わってきており、以前とは逆に、企業側が人材不足に悩まされるような環境になってきています。
そのため以前は、求職者側よりも企業側のほうが優位な位置に立っていたのですが、最近はそのバランスが逆転しつつあります。
ですので、従来の企業側に有利なやり方だけではなく、求職者側に有利な方法も必要になるという発想でこのサービスが開発されたのだと言われています。
売り手市場であれば、当然、求職者が優位に立てるようなサービスがあってもいいですし、時代にマッチしたやり方だと言えるでしょう。
ただし、せっかく素晴らしいサービスがあっても、実際に企業が参加してくれなければ意味がありません。
オークションは、出品者(求職者)だけでなく、商品を購入してくれる人(企業)がいないと成立しないからです。
ですので、そのことに不安を感じる人もいるかもしれませんが、この転職サービスには、誰もが知っているような有名企業が多く登録しています。
キャリオクに登録している企業の業種
登録している企業の業種としては、IT系を始め、食品大手や芸能関係、そしてプロ野球球団などのさまざまなところが挙げられます。
今後、この転職サービスの認知度や利用者が増えれば、さらに登録する企業が増えることが考えられるため、オファーしてもらえるチャンスも増えるようになるでしょう。
キャリオクの具体的なサービスの流れはどうなっているのかというと、やはり、まずは「自分でオークションを開催する」ということから始まります。
オークションでは、自分にどんな経歴があるのかというキャリアを示すことが必要ですが、それだけでなく希望条件を設定することも可能です。
希望条件を細かく設定すれば、より自分の希望に合った企業に限定してオファーを受けることができます。
ですが、逆に希望条件を緩くすれば、細かく設定する場合よりも多くの企業からオファーを受けることができるようになります。
そのため、自分のキャリアに自信がある場合は細かく設定して、そうでない場合は緩く設定するといった使い分けをするとよいでしょう。
オファーをかけてきた企業から、実際に選考へ進めたい企業を選ぶ
次にやるべきことは、「オファーをかけてきた企業から、実際に選考へ進めたい企業を選ぶ」ということです。
複数の企業からオファーを受けた場合は、自分が気に入ったところだけを選ぶことができます。
それに、1社だけしか選べないというわけではないので、気になる企業が複数ある場合は全て選択しておくとよいと言えます。
ただし、この段階で採用が決まるというわけではなく、あくまでも選考の前段階だということを理解しておきましょう。
企業を選択したら、その次は「企業担当者との面談」を行います。
面談では、お互いに質問をしたり、業務内容や給料などの確認を行う必要があります。
ですがこの場合の面談は企業側からのオファーによるものであり、求職者側に主導権があるので、一般的な面接とは違って硬いイメージのものではありません。
もちろん面談するときは常識的なマナーを守る必要はありますが、一般的な面接と比べると、求職者の立場が違うということを知っておきましょう。
そして面談が終わり、業務内容や給料などの条件に納得ができれば、「入社が決定して採用」となります。
企業側らのオファーによる入社なので、当然、期待できる人材として迎え入れてもらえるでしょう。