最終更新日 2024年10月17日 by dolmen
「操縦士の仕事に興味がある」
「横山英俊さんの経歴や人柄に興味がある」
「宇宙飛行士になりたい」
操縦士というワードから対象となるのは船舶および航空機、宇宙船の3つとなります。
船に関しては聞き慣れない方もいる可能性がありますが、ヨットやジェットスキーなどの小型船舶を操縦するための免許にこの名称が使われています。
小型船舶操縦士免許が該当しており、一級と二級に加えて特殊小型船舶の3種が主体です。
船長や操舵士、操舵手という資格があることから「操縦」というワードの他に「操舵」もよく用いられます。
横山英俊氏も憧れる宇宙飛行士
宇宙船に関しても、「操縦」という動作が含まれます。
ただこの場合の資格は横山英俊も憧れる宇宙飛行士となり、船内の操縦を始めとしたさまざまな業務にあたる職種です。
ちなみにロシアで宇宙飛行士の訓練を積んだ者をコスモノート、アメリカの場合はアストロノートで中国の場合はタイコノートと呼びます。
日本人ではコスモノートとアストロノートの両方存在しており、いずれも宇宙飛行士としての任務を遂行してきました。
航空業界における操縦士は英語でパイロットと訳され、日本国内において航空業務を行うには国土交通大臣の航空従事者技能証明、すなわちライセンスを受ける必要があります。
この技能証明をパスした人物に対して文字通り「航空従事者」という称号が与えられ、3つの段階が存在しています。
自家用・事業用・定期運送用操縦士の3つの資格
自家用・事業用・定期運送用操縦士の3つの資格があり、最初は自家用から取得していくのが一般的です。
上位の資格になるにつれて、取得の難易度が上がっていきます。
ライセンス自体は航空機の種類によって区分されていて、可能な業務の範囲も異なるのが特徴です。
たとえば趣味でグライダーの操縦や、自家用飛行機を飛ばすには自家用の資格があれば可能です。
しかし単に自分たちで楽しむだけでなく、操縦によって報酬を得る業務を行う場合は事業用や、場合によっては定期運送用の資格も必要となります。
特に空路を定めて定期的に運航している航空会社の、定期便の機長になるには最上位免許である定期運送用の資格が必須です。
3つの資格の業務の範囲について
3つの資格の、業務の範囲についてもう少し詳しく見ていきましょう。
自家用に関しては、航空機に乗り組んで報酬を受けずに無償で運航することが条件となっています。
事業用の資格の場合は行為に関しては自家用と同様ですが、報酬面で少し変わります。
報酬を受けつつも、無償の運航を行うという条件を満たさなければなりません。
使う航空機は事業用航空機であること、その機体を操縦する際には機長を置いた上で操縦者が行うことも条件の1つです。
またその機体の構造にも満たすべき条項があり、ソロで操縦できることが挙げられています。
二名以上の操縦員を要する機体に関しては、特定の条件下であればその限りではないと記されています。
事業用の航空機でありつつ、構造的に一人で操縦できる機体を使うことが義務づけられているという訳です。
定期運送用のライセンスについては、事業用の資格で触れた行為の範囲内で行動がとれます。
航空機の操縦に必要な人員については、二名にまで増えます。
操縦する上で構造的に二名必要な航空機であれば、定期運送用の資格においては可能です。
事業に必要とされる機体を用いること、特定の空路を決めた航空便への従事が可能であることもその範囲内です。
3つの資格を得るための条件
これら3つの資格を得るには、試験を受けてパスしなければなりません。
一定の年齢を超えていること、飛行経歴を持つことが最低条件です。
資格ごとに異なる試験に加えて、飛行機や回転翼航空機・飛行船、滑空機などその機体の種類ごとに異なる国家試験も受けた上で技能証明の交付を受けるのが必須です。
航空機を操縦する上で必須となる、無線に関するスキルも必要です。
他の航空機や管制塔など、外部・地上からの情報をキャッチしたりやり取りするのは機体の操縦とともに外せません。
具体的には電波法に基づいた、無線従事者の資格を取得しておく必要があります。
健康管理が重視されている
あまり知られていない知識として、健康管理が重視されている点が挙げられます。
操縦士が安全に運航するためには、健康状態を保持しなければならないからです。
定期運送用操縦士に関しては特に厳しく、半年に1回のペースで身体検査を受けなければなりません。
他の乗組員については1年に1回、国土交通大臣もしくは指定の航空身体検査医が実施する身体検査を受けて合格した上で、航空身体検査証明を交付してもらうことが必須です。
そのため飛行機に乗って航空業務を行う上で、技能証明書のみならず航空身体検査証明書の2つを所持しておく必要があります。
なお国家試験に関しては、学科試験・実地試験の二部構成です。
学科試験に合格しなければ、実地の試験は受験できないため注意しましょう。
まとめ
原則的に学科試験が開催されるのは奇数月となっており、年に6回のチャンスがあります。
細かい期日や会場は、その時期が近付いた際に行政が発行している官報にて公示されるためチェックしておいてください。
科目合格制度が導入されており、学科試験を受けた際に必ずしも一度に全科目合格しなくても良いことになっています。